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パレスチナを学ぶ授業に対するイスラエルの抗議に抗議します 2001年12月15日、藤沢市の小学校の総合学習の授業で、パレスチナがとりあげられました。この授業は異文化を体験的に学習することを目的としたものですが、担任の先生は、アラブ料理の実習とともに、戦火の中で生活する同世代の子どもを紹介し、平和について学習することも目的としました。そして、これの講師として、先生は重信メイさんを呼びました。重信メイさんは、日本人の母とパレスチナ人の父との間に生まれた28歳の女性です。彼女はレバノンで生まれ、昨年2001年4月に日本に帰国するまでアラブで生活してきました。彼女は平和な日本に驚き、喜びつつ、今でも尚、日々戦火におびえるパレスチナの、特に子どもたちのおかれている状況に心を傷めています。 メイさんは、アラブ料理とともに小学校6年生の子どもたちにもわかるように、やさしく、地球のなかの、同じ年ごろの子どもたちに、今起きている出来事をスライドを使って紹介しました。メイさんは授業の最後に、「日本は戦争の危険がないからうらやましい、とパレスチナの子どもたちは思うはず。どうしたら、こういう平和な生活が続けられるか考えて欲しい」と結びました。 これは翌日の朝日新開で、アラブ料理を通じて平和を語った授業として取り上げられました。 ところが、これを知ったイスラエル大使館は、学校に対して抗議を申し入れてきました。「戦車に向かって投石する少年」のスライドを使ったことが一方的であり、偏頗だというのです。 パレスチナにおいては、「占領」「抵抗」「報復」の連鎖の中、50年にわたって戦火が絶えません。これはまぎれもない事実なのです。私たちは、この事実をもっと知る必要があります。事実を知り、語ることによってしか、真の平和はおとずれないのですから――。これをイスラエル大使館は「偏向」と決めつけ、事実を知り、語ることさえも奪おうとしています。 私たちは、異文化を知り、平和を求める、ささやかな授業の実践に対する、この抗議を見のがすことは、日本の教育の根本を歪めるものであると思います。そしてまた、抗議をうけ、次第に、語ることさえ萎縮してしまうことになれば、武装にかわる平和への唯一、最大の手段である言論、学習の自由を失うことになると思います。 因みに、メイさんは、元日本赤軍のリーダーであった重信房子さんの娘さんですが、当然のことながら、母とは別の存在であり、思想信条も別であり、いわんや刑事被告人でもありません。あえていえば、メイさんはパレスチナ人でもあり、パレスチナ同胞への思いはメイさん個人のアイデンティティにかかわることなのです。同胞の苦しみを伝えることを偏向だと抗議するイスラエルは言論の自由を奪い、知る権利を奪っていることを強く抗議したいと思います。 この趣旨でイスラエル大使館に共に抗議して頂ける方は、下記に御記入の上、このままこの用紙をFAX(又は御郵送)して下さいますようお願いいたします。 2002年1月28日 (呼びかけ人弁護士) 内田雅敏 尾崎純理 内藤隆 芳永克彦 鈴木淳二 FAX 03-3353-7773 四谷共同法律事務所 大谷恭子 行 E-mail yotsuya-kyodo@nifty.com 賛同いたします。 御職業 御氏名 印 |
2002年1月28日付 |
2002年3月29日付 |
A Letter of Gratitude: May Shigenobu |
2001年12月16日 asahi.com : MYTOWN : 神奈川 小学生にアラブ文化紹介 重信メイさん |
2002年1月24日〜 毎日新聞「重信メイさんが小学校で授業 イスラエル大使館抗議」 産経新聞「重信被告の長女が小学校で授業 イスラエル大使館が抗議」 etc. |
重信メイ☆MEDIOGRAPHY2002 |
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