パレスティナを学ぶ授業に対するイスラエルの抗議に抗議します
2002年3月31日(日)


中東問題:
重信メイさんが小学校で授業
イスラエル大使館抗議

 神奈川県藤沢市の市立小学校が昨年12月、日本赤軍最高幹部、重信房子被告(56)=殺人未遂罪などで公判中=の長女メイさん(28)を講師に招いて授業を行ったところ、イスラエル大使館が「パレスチナ問題に触れたのははなはだ遺憾」などとして同小校長(57)あてに抗議と回答を求める書簡を送ったことが23日、分かった。
 同小などによると、この授業は、家庭科担当の男性教諭(56)が「総合的な学習」の時間を使い、担当するクラスの児童に世界の料理を学ばせようと企画。教諭は昨年4月、知人のパーティーで知り合ったメイさんにアラブ地方の料理を紹介してもらうことを思い付き、依頼したという。
 授業は12月15日に行われ、その際、講師の名前だけが紹介された。パレスチナとイスラエルの紛争地域のスライドを児童に見せながら平和について話したあと、アラブ料理の作り方を約10人の保護者を交えて紹介した。
 イスラエル大使館は「保護者などからの連絡でこの事実を知った」という。独自に調査した結果として、書簡の中で、授業で戦車に石を投げる子供のスライドを使ったことに触れ「(このスライドで)イスラエル軍の犠牲になったことを説明すれば、一方に偏した露骨な政治メッセージになる」などと主張。また、「パレスチナの歴史をアメリカのインディアンに例えたことは非常な偏向で歴史的事実のわい曲、当事者を愚弄する間違った教え方」と指摘している。
 これに対し、同小の校長(57)は「担任から事前に相談を受け、思想、政治、宗教の話はしないと本人と約束させた。私も授業を聴いたが、偏向は一切なかった」と説明したうえで、「イスラエルとパレスチナの紛争が激しくなっていた時期にこのような授業を行ったことについては、配慮が足りずご迷惑をおかけした」と話している。
 メイさんの後見人、大谷恭子弁護士は「メイさんとは今、連絡が取れない」としたうえで、「彼女はパレスチナ人とのハーフで、自らのアイデンティティーに従い、起きている事実を伝えようとしただけではないか。事実を伝えるのが偏向というのはおかしい」と話している。

[毎日新聞1月24日] ( 2002-01-24-03:01 )


重信被告の長女が小学校で授業
イスラエル大使館が抗議

パレスチナの映像など流す「偏向的な政治教育」

産経新聞 平成14年(2002年)1月24日 神奈川県藤沢市の市立小の教諭が先月、ハーグ事件の殺人未遂罪などで公判中の日本赤軍最高幹部、重信房子被告(五六)の長女(二八)を呼んで授業を行い、在日イスラエル大使館が二十三日、この小学校の校長に「当事者を愚弄する間違った教え方で、(長女の)日ごろの言動や政治性から慎重に対応すべきだった。甚だ遺憾」などとする強い調子の抗議文を出した。
 藤沢市教委などによると、長女が授業をしたのは先月十五日。六年一組の「総合学習の時間」に、パレスチナのスライド映像を見せながら約三十分、現地の生活を紹介。続いて現地の料理を作った。授業には校長(五七)、保護者約十人、社民党の衆院議員(五三)も出席した。
 授業後、「小学生に先入観を植え付ける可能性がある」など市民らから苦情や抗議が寄せられ、市教委は先月中に校長と担任(五六)から事情を聴取。市議や県議らも議会で追及する構えを見せている。
 イスラエル大使館からの抗議文は、報道官のギル・ハスケル一等書記官名で「パレスチナ問題は極めて政治性を帯び、戦争と結び付け『銃弾の跡』『戦車に石を投げる子供』などのスライドは、一方に偏した露骨な政治メッセージ」 「パレスチナの歴史をアメリカのインデイアンに例えたことは非常な偏向で歴史的事実を歪曲している」などと指摘。
 そして「母親を賛美し、テロリストを殉教者と呼び変える」など、重信被告の長女の日ごろの言動を例示し、「(講師にすることに)慎重な対応がなされてしかるべきだった」として回答を求めている。
 抗議文の写本は山本捷雄市長と中村喬教育長にも送付した。
 市教委は「授業内容に問題はなかったが、誤解を招き抗議を受けるようなことは望ましくない」と校長や担任の処分について県教委と協議中。

[産経新聞 平成14年(2002年)1月24日 木曜日 社会]


重信長女の“授業”にイスラエルが抗議
藤沢市立小学校でアラブの事情を話す

 昨年12月、神奈川県藤沢市の市立小学校が、日本赤軍最高幹部で殺人未遂罪などで公判中の重信房子被告(56)の長女メイさん(28)=写真=を招いて授業をしたため、在日イスラエル大使館が「一方に偏した政治メッセージであり、遺憾」との抗議文を同小に送ったことが24日、分かった。同市教育委員会は「授業内容に問題はなかった」としている。

 関係者によると、6年1組担任の男性教諭(56)が「総合学習の時間」にメイさんを呼び、アラブの実情や料理を紹介する内容の授業を企画。12月15日、メイさんが校長や保護者立ち会いの下、スライドを映しながら説明、その後、児童と一緒にアラブ料理を作った。

 イスラエル大使館が一等書記官名で送った抗議文は「(この事実を)保護者から知らされた。パレスチナ問題は政治性を帯びたテーマ。スライドの中には戦車に石を投げる子供のものがあり、一方に偏した露骨な政治メッセージになる。公立小学校、しかも相互理解を本分とする教育の場では遺憾である」と指摘。校長の回答を求めている。

 総合学習は新年度から正式スタートする教科。各学校で試行が進められており、同教諭もこれまで沖縄の実情や料理を紹介する授業をしたという。

 藤沢市教委は「校長は授業を許可する際、政治的なことは入れるなと担当教諭に注意している。実際の内容も、『憎しみからは何も生まれない。平和が大事』という観点からの授業で、問題ないと考える」としている。

[ZAKZAK 2002/01/24]


校長と教諭 厳重注意へ
重信被告の長女呼び授業 県・市教委が協議 神奈川

 神奈川県藤沢市立小の教諭が日本赤軍最高幹部、重信房子被告(五六)の長女(二八)を呼んで授業を行った問題で、同市教委の中村喬教育長は二十四日、校長と教諭に厳重注意することを明らかにした。今後の対応は、懲戒処分権を持つ県教委と協議している。
 この問題をめぐっては、市民から「不適切だ」と疑問の声が上がっているほか、イスラエル大使館が同小に抗議している。大使館は「教育長がこの間題に留意したことに感謝する。今後の対応を見守りたい」としている。

[産経新聞 平成14年(2002年)1月25日 金曜日 社会]


140109 左翼教師 重信メイを教室に呼ぶ

國民新聞 平成14年1月25日号


校長と担当教諭厳重注意処分に
重信メイさん講師で

 神奈川県藤沢市立小学校が先月、日本赤軍最高幹部、重信房子被告(56)=殺人未遂罪などで公判中=の長女メイさん(28)を講師に招いた問題で、同市教委(中村喬教育長)は29日、校長(57)と担当教諭(56)に文書による厳重注意処分を行った。
 市教委によると、担当教諭は公開授業の際、事前に十分協議をせずに講師を選任。校長は適切な監督を行わなかった。中村教育長は「授業内容に偏向はなかった」としたうえで、「公開授業が学校全体で検討されないまま行われている点を重視した」と説明している。

(毎日新聞2002年1月30日東京夕刊から)


イスラエル大使館に抗議された
「重信房子」長女の小学校授業

 藤沢市の小学校が昨年の12月、なぜか日本赤軍最高幹部の重信房子(56)の長女メイさん(28)を講師として招待。ところが、それを聞きつけたイスラエル大使館が、厳重抗議に乗り出し、地元は大騒ぎに。

 重信房子の長女メイさんを招いて授業を行ったのは、藤沢市立鵠沼小学校の6年1組の担任、名取弘文先生(56)。
「名取先生は、元は家庭科が専門でしたから、異文化料理に強い関心がありましてね」
 というのは、同校の長谷川正忠教頭である。
「それで昨年の5月、パレスチナの料理を生徒に紹介したい、と校長に申し出たのです。講師は、重信房子の長女というのでびっくりしましたよ」
 3年前、文部省の指導要領で『総合的な学習の時間』が設けられ、各界の様々な人を呼んで授業を行えるようになったというが、そもそも、なぜ重信房子の娘を招く必要があったのか。
「名取先生は昨年の4月、ある知人の紹介でメイさんと知り合ったと聞いています」
 と、事の経緯を説明するのは、高畠宏中校長である。
「メイさんと知り合った時、刺繍の話や料理の話で盛り上がったそうですが、名取先生は彼女が非常に優秀で聡明な人だと感じ、異文化体験授業にはピッタリの講師だと思ったようですね。名取先生からメイさんを招きたいという話があった時、懸念がなかったといえば嘘になります。それで政治や思想、宗教の話をされては学校教育にならないし、クレームがつきますよと注意したのですが、そういうことは一切しないというので許可したのです」

 もう一度授業を

 12月15日の9時過ぎに始まった授業は、最初は図書室でのスライドトークだった。
 授業を参観した高畠校長がいう。
「パレスチナの街並み、服装、台所のかまど、お祈りのシーンなど、主としてパレスチナ人の生活の様子をスライドで紹介していました。中には、イスラエル軍によって銃撃された家や戦車に石を投げる子供の姿があったのですが、メイさんは“パレスチナ軍も、報復としてイスラエルを攻撃しています”と、両方の立場で説明していましたね」
 40分のスライドの後、今度は場所を家庭科室に移して料理実習が行われたが、
「メニューは、お粥に砂糖をまぶしたようなライスプディングと、チャーハンの上に野菜の炒め物がのったスクルーバーです。生徒達はみな喜んでキャーキャー盛り上がり、予定時間を大幅に超えました。彼女が政治的なことをしゃべったら授業を中止するつもりでいたのですが、何も問題なく終えてほっとしたのです」
 が、そもそも公立学校に過激派の娘を呼ぶこと自体非常識。これを父兄が見逃すはずはなかった。露骨な政治メッセージだとして在日イスラエル大使館に通報。騒ぎが大きくなってしまったのだ。
 鵠沼小に抗議文を出したイスラエル大使館によれば、
「授業は、パレスチナ人の歴史をアメリカインディアンに喩えていましたが、これはイスラエルを否定する時の常套句で、歴史を冒涜するものです。メイさんは房子とは別人格とはいえ、彼女のホームペ−ジを見ると母親を擁護し、テロリストを殉教者だと言っている。そんな人が話をすれば偏向教育になってしまいますから、間違った情報を修正するために、イスラエルとパレスチナ両方を熟知した専門家を呼んでもう一度授業をやってもらいたいですね」
 非難の的となった当の名取先生、教育委員会から処罰が出るとかでノーコメント。
 さる父兄がいう。
「型破りな先生ですが、人気者ですよ。先生のメガネケースには、生徒からもらったプリクラがいっぱい貼ってあるのです。先生にあこがれて教師を目指す生徒も少なくありません。みな騒ぎすぎですよ」
 とはいえ、やはり軽率だったことは免れまい。

[週刊新潮 2月7日号 ワイド特集 (続)壁に耳あり 6]


プリズム
重信被告の長女が 藤沢市立小で授業
見過ごせぬ“背景”多く

産経新聞 平成14年(2002年)2月4日
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[産経新聞 平成14年(2002年)2月4日 月曜日 社会]


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小学生にアラブ文化紹介 重信メイさん
(2001/12/16)


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