to Homepage  to Previous Page  to Latest Text


Also Sprach Mkimpo Kid

1998年06月01日(月) What Day Today?

 patriotismoとmachismoとは結合しやすい2つの概念である。patriotismoは「愛国心」というふうに、普通、訳されるが、patria(父の国)と同根の言葉である。machismoはmacho(マッチョ)主義という意味である。phallocentrismeという言葉もこの系列に連なる言葉である。phallus(男根)中心主義という意味である。
 インドとパキスタンとが国際社会の世論に背を向け、近頃、相次いで核実験を強行した。直後に両国で実施された世論調査の結果によれば、核実験への反対意見はほとんど聞かれず、国民は自国での核実験を誇らしげに、また歓喜して迎えたという。TVや新聞でそれらの様子は生々しく全世界に向け配信されたが、彼らの表情のなんと醜く歪んでみえたことか。
 あらゆる軍拡思想(とその実践)の背後にはマチスモがある、というのが僕の診断である。なぜ人びとはマッチョに憧れるのか? 僕自身、そのような一面がまったくないとは言い切れない。『ドラゴンボール』や『幽☆遊☆白書』の戦闘シーンに興奮するし、ヤクザ映画も高校生の頃、よく観ていた。また少女マンガにだってそのような場面はたびたび描かれているから、マチスモは男女の別なく、人間性の普遍的な、しかも重要な一部分であることはほぼ間違いないだろう。そしてマチスモに連なる攻撃衝動や暴力衝動が今日までの人類の文明の発展に大きく寄与してきたということもまた紛れのない事実である。
 最近、環境ホルモンの生態系への影響ということが言われている。様ざまに取り沙汰される種々の影響のなかでも、生殖異常、なかんずくオスのメス化現象が騒がれている。ここ数10年来、人間のオスの精子の数は確実に減少してきているらしい。そうでなくても街を歩けば、若い男の子たちが装身具をつけ、薄化粧している姿にしばしば出逢うし、新宿2丁目に行けば、オカマ・バーだってたくさんある(僕の家から歩いて10分ほどだ)。
 精子の数が減少し、男の子たちがメス化して、もっとオカマが増えれば、少しは世界も平和に近づくかもしれない。

1998年06月02日(火) What Day Today?


1998年06月03日(水) What Day Today?


1998年06月04日(木) What Day Today?


1998年06月05日(金) What Day Today?

にらけらハウスっ!


1998年06月06日(土) What Day Today?


1998年06月07日(日) What Day Today?

 昨日はヴィデオで塚本晋也の『鉄男』を観た。今日はサブの『ポストマン・ブルース』を観た。2作とも傑作である。
 『鉄男』は人間と鉄とが融合していくスピード感溢れる不条理映画。H.R.Gigerを彷彿とさせる。諸星大二郎の「生物都市」から着想を得たという説もあるそうだ(by uesita)。
 『ポストマン・ブルース』は平凡な郵便屋がひょんなことから警察やヤクザを向こうにまわし、架空の連続バラバラ殺人事件の犯人に仕立て上げられていくというスラプスティック映画。往時の筒井康隆を思い起こさせるハチャメチャぶりで、けっこう笑わせてくれる。遠山景織子ちゃんと手をつないで歩いていくファンタスティックなラスト・シーンも見逃せない。

マイクロソフト・ジョークス


1998年06月08日(月) What Day Today?

 

1998年06月09日(火) What Day Today?


1998年06月10日(水) What Day Today?

 今日は新宿東映で今、話題の映画(もっとも世間のほんの一部でだけだけど)『プライド 運命の瞬間(とき)』を観てきた。
 一言で言ってひどく退屈な映画だった。途中で何度も眠くなって、席を立ちたくなった。大東亜戦争を美化しているとか、あるいはその反対とか、何をみんなで大騒ぎしているんだ? って感じだね。こんな映画、まったく論評するに値しないと思ったけど(とは言っても、日記に何か書こうと思って、せっかく1.500円払って、3時間我慢して、観てきたのだから、感想を少しだけ)。
 1948年12月23日、東條英機らA級戦犯7名の絞首刑が執行された。あれから50年、戦後日本の起点ともいうべき東京裁判を題材に内容・スケール共に国際レベルの壮大な人間ドラマが誕生。
 (中略)
 総製作費15億円、東京裁判の法廷の完全なる再現、長期インドロケ敢行等日本映画の枠を超えたスケールと歴史の評価をも変える巨大なテーマ、「プライド 運命の瞬間」は、まさしく‘98年屈指の話題大作だ。

 ええっ、ほんとかよ?
 東條(津川雅彦)たちの載せられた護送車の前に、突然、跳び出してきて、何に抗議してだか、割腹自殺を遂げる戦争未亡人(烏丸せつこ)がいるんだけど、この未亡人の幻が、停電になった法廷の東條の前に忽然と現れる。するとなぜだか東條は能舞台での彼女(だと思うけど、能面つけてるからよくわからない)の幽玄な舞いを幻視している。何、これ?
 帝国ホテル客室主任の立花(大鶴義丹)は、実は戦時中、インド国民軍付連絡将校としてインド解放を目指しインパール作戦にも参加していた熱血漢なんだけど、パール判事に気に入られ、その特別な計らいで、インドに旅立ち、1947年8月15日のインド独立の日に立ち会うことができる。かつてのインド人の仲間たちと独立の喜びを分かち合う姿。うっひゃー。しまいには大陸浪人か馬賊気どりで、砂塵を巻き上げ、トラックの荷台に揺られているぞ。
 逮捕を目前に控えたつかの間の平和なひととき、東條と妻(いしだあゆみ)とが自宅の畑でトマトに、うまいうまい、と言って無邪気にかぶりついている。東條が風呂に入ると、自害するため胸につけていた急所の目印が消えてしまう。それを娘にふざけて書き直してもらう。すると妻が、冗談はやめなさい、と言って、娘を殴りつける。母娘抱き合っておいおいと泣く姿。いいセンスしてるよ、まったく。
 あーあ、3時間損した。でも久しぶりに日記が書けたから、まあいいか。



つづきはこちら

to Homepage


Also Sprach Mkimpo Kid に対する
ご意見・ご感想・ご質問
情報等はこちらまで。