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生きることは犯罪じゃない!
NO ONE is ILLEGAL


2009年4月11日(土)


「生きることは犯罪じゃない」 in わらび行動
主催:外国人排除デモに反対する会
http://ikirukotowa.blog22.fc2.com/

JR蕨駅前 JR蕨駅前
警察に阻まれ、デモ隊に近づけない 遠くから叫ぶしかなかった


犯罪外国人・犯罪助長メディアを許さない国民大行進 in 蕨市
主催:在日特権を許さない市民の会

左奥の建物が小学校 手前が小学校
奥が中学校 陸橋右直下に中学校を見下ろすコース
○○○○○不要? 市民公園前



「生きることは犯罪じゃない」 in わらび行動
外国人排除デモに反対する会
ブログ:http://ikirukotowa.blog22.fc2.com/
連絡先:no.one.illegal(at)gmail.com

■わたしたちは「不法滞在者を日本から叩き出そう」という今日の蕨でのデモに反対しています。

4月11日土曜日、ここ蕨市でわたしたちと共に暮らす外国人を追い出そうという暴力的なデモが行われます。この「追い出しデモ」の主催者たちは、この地域に住む外国人を「犯罪者」扱いして彼ら彼女らの生活を脅かそうとしています。特に最近メディアで報道されてきた日本での滞在地位を求めるフィリピン人親子を標的に、「不法入国・不法残留外国人」を追い出せというキャンペーンを行い、一家を個人攻撃しています。信じられないことに「追い出しデモ」は、一家の子どもが通っていた小学校、そして現在通っている中学校の前をわざわざ行進ルートに入れているのです。

■地域に根ざして暮らしていることが「犯罪」なのでしょうか?

「追い出しデモ」の主催者は、警察統計を根拠に外国人による犯罪の増加を強調していますが、外国人による刑法犯検挙者は総検挙者数の2%前後で、過去15年ほど、ほとんど変化はありません。「犯罪増加」とされる中身は、出入国管理法(入管法)の違反が大半を占め、凶悪犯とされる犯罪(殺人、強盗、放火、強かん)は、日本人でも来日外国人でも、一般刑法犯の1%を占めるにすぎません。外国人だから多いという統計上の証拠はありません。

不法入国・不法残留はたしかに入管法に違反しますが、そもそもなぜ日本に来ること、日本に滞在することが「犯罪」となってしまうのでしょうか。「不法滞在者」の多くは、すでに10年以上日本に暮らし、日本社会におけるいわゆる3K(きつい、汚い、危険)労働に従事し、労働と納税によって日本社会を支えてきました。政府はこうした労働者を必要としながら、日本がいざ不景気になると簡単に国外に追い出すことができるように、使い捨てができるように、正規の滞在地位を与えず非正規に滞在せざるをえない状況を作り出してきたのです。

■使い捨て・追い出しの社会ではなく、共に生きることのできる社会を!

法的な滞在地位を持たずに日本に暮らしていることをもってして「犯罪者」扱いすることは、わたしたちの生きている社会の現実とかけ離れています。入管法に違反していたとしても、外国人たちもこの地域で暮らし、働き、さまざまなつながりを築いているという状況がすでにあるのです。

この現実−わたしたちの社会がすでに、まだわずかではあれ、多様な文化や価値観に開かれていること−を否定して、ひとびとのつながりを切り裂いてしまうのが今日の「追い出しデモ」にほかなりません。国籍によって差別を生み出すのではなく、様々なひとびとと共に助け合って生きていく社会こそが、わたしたちの未来をつくっていきます。卑劣な「追い出しデモ」を許さない!一緒に怒りの声を上げましょう。


No One is Illegal: Warabi Action
People against Xenophobic Demonstration
Contact: no.one.illegal(at)gmail.com

*We strongly condemn the demonstration of ‘kick out illegal immigrants from Japan’, happening here in Warabi today as an unacceptable racist stance.

*Shame on the Japanese racist! They target the Filipino family to be deported and are marching through the junior high school where a daughter of the family attends.

*No one is illegal: even you do not have a proper visa, people cannot be ‘illegal’ just to live and work in this community

*It is the reality that immigrants, asylum seekers, refugees, and Japanese, we are living together in this community.

*We question the Japanese immigration policy which does not accept the fact that immigrants’ contribution through work and paying tax.

*We say no to the Japanese immigration policy which pushes immigrants to be ‘disposable and deportable’.

*We say yes to the Japanese society in which we all live together in diversity, with respect and mutual aid no matter where you are from and who you are.


埼玉県蕨警察署前


「外国人追い出しデモ反対行動」救援会声明

「排外主義扇動を終らせることを求めて逮捕された二人を救援しよう」

4月11日、外国人「追い出しデモ」に抗議した二人の男性が埼玉県警蕨署に逮捕される事件が起きました。ひとりは「追い出しデモ」の主催者が掲げていた紙製の横断幕を「盗んだ」容疑で、もうひとりはそのおよそ3時間後、公務執行妨害容疑での逮捕でした。彼らの友人として、私たちは両名の救援を呼びかけるとともに、彼らの行動の意義と逮捕の不当性を訴え、埼玉県警に即時釈放を求めます。

この日、外国人「追い出しデモ」を主催したのは、「在日特権を許さない市民の会」という右翼団体でした。彼らはこれまであちらこちらで「外国人=犯罪者」という扇動を続けてきた団体です。彼らはあたり前に地域と関係を作り暮らしている外国籍の人々を「犯罪者」扱いして、国外への追放を求める活動を続けています。そのあげく彼らは個人攻撃を開始し、長期に地域に滞在する一家を「追い出せ」とまで言いだしたのです。

このことをネットなどで知り、当日「在特会」のデモに抗議しようと蕨市外から駅前に40名ほどの個人が集まりました。それぞれの思いは異なるにしても、共通していたのは彼らの煽る排外主義への危機感と、弱い立場にある人を標的にして攻撃する彼らの卑劣さへの怒りでした。

あろうことかこの日のデモコースには、長期滞在の外国人ご一家のお子さんが通っていた小学校と、現在も通っている中学校が含まれていました。そこで彼らが「一家を追放せよ」と叫ぶことは、その一家に対してだけでなく、長期滞在するすべての外国人に対する暴力です。「特権を許さない」と彼らは言います。しかし、彼らが攻撃の標的としたのは、もっともこの社会の特権からは遠い外国人の、しかも子どもです。彼らの言う「国民大行進」は、そのような卑劣かつ卑怯なデモだったのです。

午後1時から「在特会」は「一家の追放」を叫ぶ集会を駅近くの公園で開始しました。その集会の終わりごろになって、公園の入口に彼らが作成した紙製の横断幕が運ばれてきたのです。そこに書かれていたのは「不法入国は犯罪だ。『かわいそう』のペテンにだまされるな」という文字でした。蕨に住む家族を明らかに標的としたこの言葉は言葉の名に値するものではありません。これは地域に住む超過滞在の外国人を攻撃する暴力なのです。「追い出しデモ」への抗議に参加していた彼が行ったのはこの暴力への抵抗でした。警察は当初、彼に「任意同行」を求め、彼もそれに応じました。ところが「在特会」はあろうことか「窃盗」事件として被害届を出し、そのため彼は「窃盗犯」として逮捕されいまなお蕨署に留置されています。

その後、抗議活動に参加した人々の多くは蕨署に集まり、正規の手続きに則って逮捕された人への面会を求めました。ところが蕨警察署はバリケードを築き警察官を配置し、根拠も無く面会を拒みました。それどころか弁護士が身分を提示して面会を求めても1時間以上にわたって面会を拒否し続けたのです。そして突如そこに蕨警察署に先導された右翼が登場しました。彼らは抗議活動に参加した人々に罵声を浴びせかけ、その際に生じた混乱の中で一名が公務執行妨害容疑で逮捕されたのです。

今回の行動については、参加者の間に充分な意思統一がはかれず、抗議行動を呼びかけた側の不手際も多々あったようです。抗議行動を呼びかけた側はその点を十分認識しなければならないと私たちも考えます。しかし、抗議行動が企図した「在特会」への抗議そのものは正当なものだと私たちは考えます。彼らの行ったデモは多くの外国籍で暮らす不安定な法的地位の人々を恐怖にさらす重大な犯罪です。裁かれるべきは彼らです。

一方で、「在特会」が「犯罪者」と叫び排除を求めているのは、この社会で生き、働き、人々と友情関係を結ぶ人々です。ビザがないことはだれを傷つけているわけでも誰を侵害しているわけでもないのです。

生きることは犯罪ではありません。私たちは排外主義扇動を終らせることを求めて逮捕された二人をただちに釈放することを要求します。

2009年4月12日

「外国人追い出しデモ反対行動」救援会
ブログ:http://d.hatena.ne.jp/oidashino/
連絡先:oidashihantai(at)gmail.com

★カンパの御願い★
2名をいちはやく釈放させるために両名の友人が中心となってボランティアで活動しています。差し入れ、面会、弁護士の手配などにお金が必要です。まことに心苦しい限りですが、救援会にカンパを寄せて下さい。よろしくお願いします。

<銀行振込>
みずほ銀行 早稲田支店 店番068普 2223022 タノ シンイチ


主催者声明

 4月11日、「在日特権に反対する市民の会(在特会)」なる右翼団体が主催する「外国人排除デモ」が行われました。蕨で暮らす特定の家族を「犯罪者」呼ばわりして「追い出し」を主張するというデモでした。

 私たちがこのデモの存在を知ったのは、デモが実施されるほんの一週間前です。このデモの存在を伝えるメールが友人から転送されたことをきっかけに、おもに東京に住む幾人かがあつまり話し合いました。法的に不安定な地位にある外国籍の住人を攻撃し、しかも特定の家族をスケープゴートにしようとする「在特会」はあまりに卑怯で卑劣ではないか。排外主義的な風潮が強まっている中で、とにかく抗議の意思だけでも示した方がよいのではないか。私たちはこのように考え、デモへの抗議を緊急によびかけ、当日蕨駅周辺で「在特会」への抗議行動を主催しました。

 しかし4月11日の抗議を私たちはやりきることができませんでした。この抗議行動に参加したひとりが「在特会」の横断幕を「盗んだ」容疑で逮捕され、さらにその3時間後、被逮捕者への弁護士接見と差し入れを求めて蕨署に集まった抗議行動参加者からもうひとりが「公務執行妨害」容疑で逮捕されてしまいました。
 参加者が逮捕された後も、私たちの仲間数人が「在特会」の「外国人=犯罪者」というデマ扇動に抗議し続けていました。しかし、逮捕直後であり参加者の多くはそこに集まることすらできませんでした。そのため長期滞在外国人家族を名指しにして一家の追放を叫ぶ「在特会」の破廉恥な声のみが街頭に流れることになってしまったのです。

 これらの事態は私たちが意図したものではありませんでした。外国人を犯罪者扱いしてその追放を唱え、あまつさえ特定の外国人家族を標的にし、彼らが暮らす街で、彼らとその子どもの名前を連呼し「出て行け!」と叫ぶ。この「在特会」の卑劣なデモに抗議することは、この社会に暮らす者の、外国籍の人々の友人として生きる者の当然の責務だと考えたのです。私たちは、あなたたちの友人はここにある、ということを単純に示したかった。口汚い排外主義者だけがこの社会の住人なのではなく、むしろそのような人々に怒りを持って抗議し、あなたたちとともに暮らすことを望む人間がここにあると示したかったのです。

 4月13日、さいたま地裁は両名に10日間の勾留を、23日にはさらに9日間の勾留延長を課し、ふたりは現在なお警察にとらわれたままでいます。逮捕されたふたりとその近親の方、ご友人には主催者として申し訳なく思います。もちろん不当な権力行使で両名を逮捕し勾留している責任はさいたま地裁と埼玉県警にあります。しかし、私たちの見通しの甘さと行動の稚拙な組み立てがふたりの逮捕を許し、両名のみならずその近親者のみなさんに重大な時間的・精神的・経済的・身体的苦痛を作り出していることも事実です。

 また、さらに私たちはこの社会に不安定な法的地位のまま暮らす外国籍の人々にとてもすまなく思います。私たちの行動が参加者から逮捕者を出してしまったことで、「在特会」によるネガティブ・キャンペーンの材料を与えてしまいました。「在特会」は、排斥の標的としていた在日外国人家族の支持者について「警察に逮捕されるような人たちだ」という否定的イメージをネットを中心に書き立てています。在日外国人に向けられる卑劣な排外主義を許さないという思いから主催者は行動を計画したのですが、綿密な準備ができなかったために、私たちの行動が、在日外国人とりわけ「在特会」から名指しされている外国人家族が不利になる材料を生み出したことについて、大いに反省しています。

 もちろんこれで終わりではありません。逮捕された2名とも再び今回の行動について話し合い、日本社会における排外主義的な扇動を孤立化させるために何ができるのかを私たちは考えていくつもりです。私たちがどのように集まり、何を考え話し合ったのか、そして当日の行動において何が問われるべきなのかを、今後明らかにしていきます。

2009年4月29日     
外国人排除デモに反対する会     
http://ikirukotowa.blog22.fc2.com/  


外国人排除デモに反対する会
http://ikirukotowa.blog22.fc2.com/

「外国人追い出しデモ反対行動」救援会
http://d.hatena.ne.jp/oidashino/

日刊ベリタ : 記事 :
「在特会」ら、ノリコさんが通う中学前でデモ行進
「カルデロン一家を日本から追放しろ!」
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200904120944090

虹とモンスーン
4月11日の権力と結託したレイシスト集団の「少女脅迫デモ」に立ち向かって弾圧された二名の即時釈放を!
http://solidarity.blog.shinobi.jp/Entry/484/


Rooftop 2009年5月号
ムキンポの鼻☆スペリオール 連載第58回
生きることは犯罪じゃない! NO ONE is ILLEGAL


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