to Diary Top   2008.9.27〜10.1



ゴーゴー・ピョンヤン
Go Go Pyongyang


朝鮮観光写真紀行

2003年12月3日(水)〜12月6日(土)



ヴィデオ版「ゴーゴー・ピョンヤン」
42分 / Le Projet Mkimpo制作 / 500円
メディアはDVD、VHSよりお選びください。
お申し込みは下記まで。
e-mail: kame(nospam)mkimpo.com ※nospam -> @
ただし、直接、手渡しできる関係の方に限ります。
(2004年2月14日)


 イランは86年と87年、イラクは今年の2月、すでに行ったし、あと朝鮮訪問を果たせば「悪の枢軸」完全制覇か、と塩見孝也氏率いる「白船平和義士団」に申し込みをしたところ、出発直前になってなぜか「座礁」してしまい、すでに盛りあがってた気持ちを抑えがたく、3泊4日で、急遽、駆け足観光してきました。
 今回、初めてディジタル・ヴィデオ・カメラを買って持っていったのですが、ヴィデオ・カメラだと、光学10倍ズームということもあり、街中とか人とかけっこう自由に撮れますね。スティル・カメラは、米兵にRPGと誤認(と米側は主張)されて射殺されたジャーナリストがいたけど、レンズが被写体へと直接的・直線的に向かうので、遠慮しちゃってなかなか撮れません。イラクとか中東圏は、向こうから、撮ってくれ、撮ってくれ、と寄ってくるので、撮影するの楽ですが、光学3倍ズームの僕のスティル・カメラだと、近くまで寄らないと撮れない。
 写真の整理に忙殺されてて(4日間で440枚ほど撮りました)、2時間20分ほど撮ったヴィデオは、まだ半分ほどしか見てないのですが、客観的にはどうだかわかりませんが、カメラワークがかなり稚拙とはいえ、個人的にはなかなかに面白い。お見せできないのが残念ですが。
 写真のアップロードを完了しました。キャプションに誤りがあったら教えてください。この後、テクストも少しずつ書いて載せていくつもりです。(03/12/10)


画像をクリックすると、各日付のページへと飛びます。
第1日目 2003年12月3日(水) 第2日目 2003年12月4日(木)
第3日目 2003年12月5日(金) 第4日目 2003年12月6日(土)




 朝鮮旅行の感想を一言で書くなら、楽しかったなー、である。近いうちに、状況(個人的な)が許せば、また行きたいと思う。次回はモニュメントばかりでなく、ふだんの人びとの生活をもっと見てきたい。

 朝鮮はどんな国だったか、というと、平壌と板門店(パンムンジョム)・開城(ケソン)のごく限られた区域を、ガイドさんつきっきりで(悪く言えば、監視下で)駆け足でまわってきただけだから、何とも言えないところはあるけど、僕の予想してたのとそうずれてはいなかった。地方の食糧不足・飢餓の状況についてはまるでわからないが、少なくとも観光客に開放されてる地域では、人びとによって、それなりに、ごくふつうの生活が営まれている、と感じた。市内をバスで移動中、あるいはたまたま生まれたごく短い自由時間に1人で街をぶらついたとき、垣間見た人びとの振る舞いなどからそう思った。金日成・金正日父子体制はかつての日本の天皇制に相似形であると言われるが、戦前・戦中の日本にだって、それなりに、ごくふつうの生活はあったわけで(のはず)、その点で朝鮮を例外視する合理的理由はない(合理的でない理由はある?)。

 平壌と開城では人びと(特に子どもたち)の振る舞いに大きな違いがあった。平壌でふつうの人に写真を撮っていいかと訊ねると、まず間違いなく顔の前で手を振って断られる(例外は外貨ショップやレストランの店員さん)。開城ではあいにく自由時間がなかったので人びとと直接触れあう機会はなかったのだが、バスで市中を移動しているときなど、子どもたちが僕たちに向かって自然と手を振り、笑顔を見せるのだ。これは平壌ではまったく見られなかった光景である。このときの感触からして、わりと簡単に写真を撮らせてくれるのではないかと思った。

 旅行費用は3泊4日で20万円近くとかなり高いのだが、現地での費用は日本人にとってはリーズナブルといえる価格だろう。タクシーに乗っても300円とか400円だし、犬汁(=高級料理)を腹いっぱい食べて、ビールを飲んで、1.300円ほどであった。500mlのミネラル・ウォーターがホテルで40円、朝鮮国旗をディザインしたバッジが板門店で30円だった。表示はユーロ建てだが、電卓ですぐに円換算してくれる。

 ガイドさんは農民市場(チャンマダン)が近いうち観光客にも開放される予定と言っていたが、本当だろうか。(03/12/12)

☆ ☆ ☆

 今回、朝鮮行きの3大目的は、金日成主席の銅像を見ること、タンコギ(甘い肉)を食べること、板門店を訪れることであった。これらの目的を無事果たし、今回の朝鮮訪問はほぼ成功であった。

 主席の銅像の前では、胸に金日成バッジを付け、主席と同じように右手を挙げて記念撮影することも考えていたが、ガイドさんが、ここは朝鮮人民にとり厳粛な場所ですので、くれぐれもふざけたりしないでください、と念を押すので、ポーズをとるのは中止した。バッジは、何か言われるかなー、と思いつつ、平壌市内観光中、朝からずっと付けてたが(胸ではなく、バッグに付けてた)、特に注意を受けることはなかった。出発前にレインボー通商で購入したのだが、1.000円もしたのに、つくりがぼろくて途中で壊れてしまった。その後、板門店で国旗のバッジをいくつも買って代わりにそれを付けてたが。 

 レインボー通商には、今回、初めて行ったのだが、想像してたよりだいぶ小さく、倉庫みたいなので驚いた。まあ、それはどうでもいいのだが、朝鮮のガイドブックありませんか、と訊いたら、ない、と言われた。その後、実際に朝鮮に行ってみたら、日本語のガイドブックや観光地図がホテルの書店に何種類も平積みされてるではないか。

 旅行社からもらった栞に「日本の雑誌、週刊誌なども検査されるので持ち込まない方が無難です」と書いてあった。実際にはどんなものか、と思い、羽田空港で買った「週刊文春」「AERA」と飛行機の中でもらった毎日新聞、読売新聞を持って税関を通ったが、まったく検査されず、拍子抜けした。これらの印刷物はお土産に平壌に置いてきた。カメラやヴィデオについても、2月にイラクに行ったときとは大違い、無検査だった。市内及び移動中の撮影も制止されることなかったし、案外、のんびりとしたもんだと思った。(03/12/15)

☆ ☆ ☆

 帰国してから早2週間あまりが過ぎた。当初はもう少しいろいろと書いていこうと思っていたのだが、日が経つにつれ、段々と気が抜けてきてしまった。

 その間、朝鮮の「今」を伝える対照的な2つのTV番組を見た。テレビ朝日の「ワイド!スクランブル」とフジテレビの「とくダネ!発 GO−ガイ!」である。
 「ワイド!スクランブル」は10日(水)と11日(木)の昼に2日にわたり放送された。7泊8日、30万円だかで、自称「フリージャーナリストA氏」が、単に観光旅行してきたのだが、ガイドとの個人的な会話を隠し撮りしたりして、それを「スクープ潜入撮」のように称して、おどろおどろしい効果音を使って流していた。自分の顔にだけモザイクをかけて(ガイドの顔にも申し訳のようにモザイクはかかっていたが、一般の朝鮮人にはモザイクはかかっていなかった)、いい気なもんだと思った。「ワイド!スクランブル」は「白船」の取材に一番熱心に取り組んでくれてて、山本晋也監督がいっしょに朝鮮に行くという話もあっただけに、この2日間の放送にはがっかりした。
 「とくダネ!発 GO−ガイ!」は、19日(金)の夜に放送されたが、朝鮮当局の許可を得て、中国・丹東から鉄路で平壌に入り、正式に取材してきたものである。板門店で若い軍人に、フセイン拘束を知ってますか、なんて訊いてたから、ほんの数日前に撮られたもののようである。制限のある取材の中で、平壌外国語大学で日本語科の学生に拉致問題のような微妙な問題についてインタヴューしたり、街の様子もバイアスをかけずに放映していた。
 このときの取材内容は、同じ日の朝の「とくダネ!」でも流れたのだが、この時間帯はいつも布団の中で半分寝ぼけてTVをつけてるので、中国の取材をしてるかと勘違いして聞いていた(というか、そのような夢をみていた)。コーナーの終わり頃になって、一瞬目が冴えたときに、朝鮮の取材だと気づいたのだが、後の祭り。
 テレビ朝日=リベラル、フジテレビ=保守反動のようなイメージもあるけど、番組によって(同じ番組でも日にちやコーナーによって)アティテュードはまったく違う。

 最後に今後の構想を少しだけ書いておくと、これから朝鮮語を少しは勉強して、「デモ」「犬鍋」「板門店」を3大目的に今度は韓国を訪問してみようと思う。韓国は1991年、日本語教師をしてた頃に、1度だけ訪れたことがある。その次は、「マスゲーム」or「パレード」or「夜会」を目的に再び朝鮮を訪問するつもりだ。来年中に両方とも実現するかな。(03/12/22)

☆ ☆ ☆

 今日の「ワイド!スクランブル」年末スペシャルは、先日、悪口を書いた「フリージャーナリストA氏」による「スクープ潜入撮」(実は単なる観光)とは違い、面白かった。こんな内容(↓)。
北朝鮮独占スクープ
 (1)亡命日本人女性(=北川和美さんのこと)が拘留4カ月を全激白
 (2)山本晋也が平壌に決死上陸市民の本音直撃
 (3)悲劇のテロリスト金賢姫を追跡!兄が衝撃告白
 ちなみに、まったくの偶然なのだが、平壌で山本晋也監督のガイドをしてたチュンさんは、朝鮮で僕たちのガイドをしてくれてた2人のキムさんのうちの若い方のキムさん(キム・チュンイクさん)だ。(03/12/27)


2008年9月27日(土)〜10月1日(水)
ゴーゴー・ピョンヤン 2008
Go Go Pyongyang 2008




おまけ

「平壌宣言一周年記念」訪朝団
白船平和義士団
2003年10月3日(金)
記者会見
2003年10月26日(日)
「訪朝壮行会 & 大交流会」
「残念会 & 大交流会 & 再出発の確認会」


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