テレビ朝日「ザ・スクープ」
2002年3月23日(土)午前10:50〜11:45
最後の赤軍兵士・岡本公三 30年目の独占初告白
「私はなぜ無差別テロを行ったのか 〜その数奇な半生〜」



 どこからも事前に連絡をもらえなかったので、新聞のTV欄でその日の朝に知った。掲示板に急いで書き込みしたが、何人か気がついて見てくれたろうか。「ザ・スクープ」はいつも録画しておいて、その日の夜か翌日に見てたのだが、この日は仕事をサボって生で見た(録画もした)。
 通常はその日の夜中の12時からインターネットで同じ内容が動画配信されるのだが、なぜか夜になって番組ホームページに次のようなメッセージが流された。

「今週の放送は、事情によりインターネットでの動画配信を休止します。
来週放送分からは、これまで通りネット配信いたしますのでご了承下さい」

 岡本公三は今でもアラブの英雄として尊敬されている、という話を人から聞いても、今まで半信半疑だったのだが、この番組を見て、本当なんだな、と思った(少なくともパレスティナ・アラブの間では)。


番組予告より

 1972年5月、イスラエルのテルアビブ空港で3人の日本人青年が自動小銃を乱射するなどして26人を殺害、多数の負傷者を出した。悪夢のロッド空港襲撃事件から30年・・・唯一の生き残りである岡本公三が初めて重い口を開いた。長期の獄中生活や自白強要剤の投与によって精神に異常をきたし、インタビュー取材は不可能だと言われてきた彼が語ったテロ事件の真相とは?

 さらに、罪もない人々をターゲットとした人命軽視、自己中心的な無差別殺人にもかかわらず、彼はなぜ今もアラブのヒーローであり続けるのか?それはまさに、米国同時テロや泥沼化するパレスチナ紛争の「自爆テロ」の先駆けであるとともに、オサマ・ビンラディンの出現にも繋がっていく潮流の原点でもあった。

 番組では、若かりし岡本公三の日本での軌跡も追いながら、「世界同時革命」「人民解放」を夢想したひとりの男の数奇な運命と、彼が犯したテロという名の犯罪を検証する。それは、まさしく30年目の「歴史の証言」であった。





2002年3月25日(月)
「映画から革命へ」
『鎖陰』『銀河系』『略称・連続射殺魔』など、日本映画界に数々の衝撃作を残し、そして世界へ旅立った足立正生。その革命の歴史と現在の視線を語る。
【出演】足立正生(映画監督/日本赤軍)、宮台真司(社会学者)
18:00open/19:00start
●19:00〜映画『略称・連続射殺魔』上映
●20:30〜トークライブ



 足立監督の映画を観るのは実はこれが初めてだった。1969年の作品らしいが、当時のアヴァンギャルドの雰囲気が画面に溢れてる。音楽がカッコイイ。「赤P」と呼ばれてるらしい『赤軍─PFLP・世界戦争宣言』も是非観てみたいと思った。
 宮台真司は中学生の頃、足立正生にぞっこんだったらしい。相当影響を受けたと言っていた。「神さま」とも呼んでいた。中3だかの頃、足立監督がパレスティナに旅立ってかなりのショックを受けたと語っていた。僕はその頃、足立正生という名前すら知らなかった。
 冒頭、足立監督は、宮台真司に、足立さんは肩書きとしてどういうふうに呼ばれたいですか、と訊かれて、映画監督、と答えていた。てっきり、(もと)赤軍兵士、とでも答えるかと思った。近いうちに必ず映画を撮るとも宣言していた。
 質問タイムに、「ザ・スクープ」の内容は今回に限りなぜインターネットで動画配信されないのか、と訊ねたら(監督も番組に出演していた)、昨今の体制的なマスコミ事情のもとでああいう番組を流せただけでもたいへんなことだ、と答えていた。アメリカでビンラディンのインタヴュー映像がズタズタに切り裂かれ編集された状態でなければTVで流せなかったのと似たような事情なのだろうか、と想像した。




〈パレスティナに献花を!〉 第10回交流会
アリエル・シャロン 巷の民衆裁判 第一回予備審問
2002年3月26日(火)午後7時〜9時 早稲田奉仕園
告発: 松田政男 裁判無効訴: 波照間遊


 今日は早稲田奉仕園で〈パレスティナに献花を!〉の交流会があった。夜中の12時頃帰ってきて、「ザ・スクープ」のホームページを覗いてみると、下記のような見解が明らかにされていた。


3月23日放送の「ザ・スクープ」がネット配信できない事情を明らかにして欲しいというご意見を多数いただきました。番組としても、こうしたことがあった場合、その理由を明示するのが視聴者への義務と考えております。

しかし、今回の場合、その理由を示すこと自体が岡本公三の現状に重大な影響を与える可能性があることを考慮して「事情により」とさせていただきました。ひとつだけ事情の一端を申し上げるとすれば、「インターネットは世界中どこでも見ることができる」ということです。もうひとこと付け加えるならば、「ある国のある人々に動画を見られること」への憂慮です。

これ以上、詳細な説明ができないことをご容赦下さい。今回の配信休止で多くの方々に失望感を与えてしまったことを心からお詫び致します。どうか、これに懲りず、次回以降のネット配信にご期待下さい。




3・30 パレスチナ国際連帯デー 「土地の日」集会
2002年3月30日(土)午後6時〜
文京区民センター 2-A会議室
報告・講演: 後藤和夫・足立正生・重信メイ


to Palestina Top