中日新聞 2001年(平成13年)10月28日(日曜日)
名古屋でシンポ 『米が唯一の正義か』 重信房子被告の長女 メイさんが熱弁 イスラエルによるパレスチナ人の虐殺をテーマにした劇の上演会と関連のシンポジウムが二十七日、名古屋市港区の港湾会館などで開かれ、日本赤軍最高幹部の重信房子被告(56)の長女でジャーナリストの重信メイさん(28)がパネリストとして参加。米中枢同時テロに関連する西側諸国の報道への疑問やパレスチナ側の視点について、意見を述べた。 シンポジウムは名古屋市内の劇団が主催。 イスラエルのレバノン侵攻から三カ月後の一九八二年九月、首都ベイルートのサブラ、シャティーラ両パレスチナ人難民キャンプで起きた虐殺事件をテーマにした劇の上演に続いて、京都大総合人間学部の岡真理助教授、劇の演出を手がけた清水唯史さん、メイさんの三人が意見を交わした。 メイさんは、三千人以上の難民が殺された両キャンプでの虐殺事件が日本や欧米ではほとんど知られていないとし、その背景には西側メディアがイスラエルのテロ行為に関する報道を長年抑制してきたことがある、などと指摘。今回の同時テロに関しても「米国が本当に唯一の正義だろうか。お互いの文化を認め合い、お互いを尊重して生きていくことが正義ではないか」と訴えた。 岡助教授も「『レジスタンス』や『ゲリラ』と呼ばれた人たちがいる一方で、レバノンからイスラエル占領軍を追い出そうとしたパレスチナ人は『テロリスト』と呼ばれる。私たちはだれの視点から世界を見ているのか、ということを考えることが大切だ」などと述べた。 |
シンポジウム「芸術と闘争」 パネリスト: 重信メイ・岡真理・清水唯史 司会/海上宏美 2001年10月27日(土) 名古屋港湾会館 5階 大会議室 |
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